工具たち

俺の作業で使用している工具をご紹介。スパナにも正しい使い方ってあるんですよ。
工具は安すぎるのはダメですが、高すぎなくてもいいです。精度の良いものを買いましょう。KTCがオススメ。

効率よく、完成度も高く仕上げるには工具の力を借りないといけません。

整備に必要なもの

@パーツリストとサービスマニュアル

この2冊は是非とも揃えたいですね。車種専用のものがメーカーから必ず発行されてます。
バイク屋さんで注文すれば手に入れることができます。両方で4千円〜5千円くらいかな?
俺はオークションで手にいれました。両方で3千円程度だったはず。

まず、左にあるのがパーツリスト、パーツカタログと言われるものです。中にはどんなことが書いてあるかというと…

このような図が載っています。これ一冊で、そのバイクで使用されている部品が全部わかります。

ちょっと難しく見えますが、上の写真はエンジンシリンダーの分解図と各パーツナンバーと必要個数です。
この図があるだけで、その部分はどんな部品で構成されているかがひと目で分かります。

例えば、メンテナンス初心者の方であればエアクリーナーボックスを外したい…
けどどこのネジを外せばいいのか分からない…
という時も、この本が助けてくれますし、ある程度メンテナンスに慣れている人ならシール類などの消耗パーツを分解する前に取り寄せることも出来ます。
暇な時にパラパラと眺めているだけでも楽しいですし、持っていて損なことは絶対にありません。

 

次に右側にあるのがサービスマニュアル、サービスガイドというものです。
これはRG50ガンマ(Wolf50)の整備の為の説明書ですね。

記載されている内容は、RGのスペックや年式ごとの仕様変更点などから日常定期点検の行ない方、
配線図、重点検の行ない方などRGを知り尽くしたい人にはもってこいの内容です。
これ一冊あるだけでかなり勉強になると思います。

ただし、基本的な整備の知識にかんしては割愛されてますので、そのところは当HPにて補って下さいね。
もっとも、これら2冊がいらないくらいに充実させたいと思っていますがww

A軍手

言わずと知れた軍手です。軍手は非常に重要で、素手で作業をすることはまずありません。
軍手は手を汚れないようにするのはもちろんですが、怪我から手を守ることが一番重要です。
バイクのパーツは鋭利なものもあります。

マフラーが熱い時に素手で触ってしまったら火傷してしまいますし、
ハンマーで誤って手を叩いてしまうことも有り得ます。
ホームセンターで束になったものが200円以内で購入できるはずですので、
無くなる前に準備しておきましょう。オイルで汚れて真っ黒になったらすぐに捨てて、
新しいものを使うようにしています。使い捨てですね。

また、キャブレター分解などガソリンを使う作業の時は耐油製のゴム手袋があると助かります。
エンジン分解などでは軍手だとオイルが染み込んできますし、軍手の毛糸がピストンなどに
付着してしまってよろしくありません。ガソリンは手荒れの原因にもなります。

これもホームセンターで購入できますので、キャブレター分解する時に揃えておきましょう。

 

Bスパナ

ボルトを回すための工具です。ホームセンター等で購入してもよいでしょう。
ただ、スパナに限らずバイクを整備するのに100円均一の工具を使用するのはやめて下さい。
締め付けトルクに負けて工具が折れたり、欠けたりします。

バイクにもダメージを与えますし、怪我をする危険性もあります。

必要なサイズは8、10、12、(13、)14、17、19mmくらいでしょう。
2セットずつあると便利だと思いますが、絶対必要なわけではありませんので。

 

Cメガネレンチ

これもボルトを回すための工具です。ただ、スパナの様にボルトの2辺だけを使って回すものではなく、
6角に力を加えますので均等に力が伝わります。
なのでボルトをナメる危険性が少ないということです。スパナよりもこちらの方をよく使います。
特に古いバイクの場合はボルトがサビで固着している場合が多いので、
慎重に作業するには必須アイテムです。

必要サイズは10、12、14、17mmの二本くらいでしょう。8mmの小さなボルトはスパナでも大抵回せます。19mmを超えるものはソケットレンチで対応しちゃいます。
片方がスパナでもう一方がメガネレンチというものもあるので、それもうまく購入し工具箱を充実させます。

 

Dプライヤー

これは何かを挟んで回したり、引っ張ったり、折り曲げたりする工具です。
車載工具にもこのようなものがありますが、まったく使い物になりません。
やはり、しっかりした作りの工具は性能も高いです。

プライヤーなどは顕著にその差が表れます。挟み込む力が違ってきますからね。
メーターワイヤーなどの付け根はこのプライヤーを使って回します。

また、かなり強力に挟む力を発揮するウォーターポンププライヤーというものもあります。
これはあるとかなり助かる時もありますが、普段特に必要だとは思わないと思います。
購入しても、使用回数は数回に留まると思いますよ。

 

Eドライバー

+や−のネジを回す工具です。説明しなくても分かりますよねw
これもちょっとはお金を出して精巧に作られたやつを購入しましょう。上の画像ではちょっと見づらいですが、
先端はすべりどめ加工がしてあり、ねじ山をナメりにくいです。また、手に馴染む形をしていますので力を加えやすくなっています。
ケースに様々なサイズのドライバーが入っているものではなく、
一本ずつ必要なサイズのものを揃えたいところですね。

また、貫通式のドライバーもあります。
これは何かというと、金属の棒がグリップの先端まで通っているものです。
これはグリップの先端をハンマーで叩いてやることで、よりしっかりとねじ山にドライバーの先端を密着させてやることができるということ。

古いバイクはネジが固着していますので、貫通式のものを買うとよいでしょう。

 

Fソケットレンチ

これはボルトを回すための工具です。

特徴は、
@ボルトを捉えた状態で連続してゆるめたり、締めたりできる。
Aボルトサイズに合ったソケットに交換できる。

というところです。
メガネレンチのようにしっかりと捉えることができ、連続して何回も回せるところがかなり使えます。
手が届きにくいところも、延長ソケットを使えば大丈夫です。
ただ、小さいボルトをこれで回すと、ねじ切ってしまう危険性があります。
かなりの締め付けトルクを加えることができますが、締め具合を感じとりにくいのが弱点です。
なので細いボルトを締めるのには向いていません。上手く使い分けることがポイントとなります。

この工具もやはりセットになった安物は使えません。可動部分がありますので、
その部分の耐久力が全然違います。
また、いい物は回した感触もしっかりしているので、少々高いですが単品売りのいい物を買うようにします。

しかしこれは必ずしも必要というわけではなく、あると便利で作業効率が良くなるというものですので、
必要最低限の工具が揃ったあとで購入しても遅くはないと思います。

 

Gニッパーとラジオペンチ

ニッパーは配線や針金を切る工具です。これは必須アイテムですね。
配線をいじったり、電装品を新たに取り付けたりする場合はこの工具があると便利です。
また、配線どめに使用するタイラップなども切る機会がでてくると思うので必要になってきます。

ラジオペンチはあまり必要ではありませんが…ピストンのスナップリングを交換するときに重宝しましたw

 

Hヘキサゴンレンチ(六角レンチ)

ボルトとは逆に、六角形の穴があいたネジを回すための工具です。
ウルフにはたくさんこの形のネジが使用されてますので必要になってくるかと思います。

この手のネジは強力に締め付けることができますので、緩めるときにはかなり力を要することが多いです。
つまり、これも他と同様に100円均一のものだと折れます。
非常に危ないのでホームセンターで購入しましょう。
各サイズがセットになったものが1000円以下で購入できるはずですので。

以上がバイクいじりに必要な工具の代表例でした。

最後に必要なのはこれらを保管する工具箱です。はじめのうちは小さいものでも大丈夫だと思います。
工具がたくさん増えてきたら大きな工具箱を購入すればよいですし。
綺麗に保管するというのも重要なので、それなりに小分けできるような工具箱がベストですね。

ここから下は特殊工具になります。主に加工する時に必要なものです。
普段はほとんど必要がないですが、必要になった時は絶大な効果を発揮してくれる素晴らしいものですw
購入には少し考慮のいる金額ですが、有って損は無いと思います。

 

I電動ドリル

松下電工の充電式ドリルです。先端は色々なものに交換することができます。
画像のものは鉄板に穴を開けるものです。

他にも鉄を削ったり、ドライバーにしてみたり、レンチにしてみたりと多種多様です。
が、回転のトルクが必要なボルトはこいつではなくインパクトレンチを使用したほうがいいでしょう。

このドリルでは日曜大工くらいにしか使用できないくらいトルクは弱いですから。
今度トライしてみようと思っているのがポート加工。
実践したらその時のレポートはまた公開しますが、このドリルに頑張ってもらおうと思っています。

 

Jサンダー(ディスクグラインダー)

これは切断・研磨に使用する道具で、サンダーとかディスクグラインダーといいます。makita製。
この円盤が超高速で回転することで凄く簡単に鉄を加工できます。
ちなみに画像のものは鉄を削るヤスリです。

電源を入れると、キュイィィィィンという音と回転部から発生する風でちょっと怖いです。
鉄がすんなりと削れてしまうので、肌なんかに触れたら一気に骨まで削ってしまうでしょう。

殺傷能力が高い機械ですから取り扱いには本気で気をつけて下さい。
それと、金属の加工中は火花が散りますし、細かい鉄粉が高速で飛散します。
必ずマスクと保護ゴーグルを装着しましょう。

 

Kバイス(万力)

ホームセンターで購入しました。確か2000円くらいの安物でした。
キャロルのパーツを自作する時に使用した程度で、それ以降はずっと出番がありません。

このWolf50のレストア作業にも使用するかは微妙なところです。
それくらい必要ありませんw

 

Lリベッター

これもホームセンターで購入した安物です。2000円以内で購入できます。
リベッターという工具ですが、あまり馴染みがない方も多いと思います。
リベットという芯を打ち付けることによって板状のものを空中で固定することができるものです。

固定したい金属板やプラスチック板を重ねてリベットが入る穴を空けて、リベットを通します。
そして、このリベッターでホールドしてレバーを握るだけ。結構強力に固定してくれます。
レストア作業で使用するといえば…カウルの固定ぐらいでしょうか…?

 

Mプーラー

KITACO製で、2000円前後だったと思います。これはジェネレーター(発電機)を分解するには必須です。
フライホイールマグネトは素手では間違いなく外せませんし、
バールで無理やりやろうものならクランクシャフトを曲げてエンジンお釈迦です。

必要の無い時まで必要ありませんが、必要な時は100%必要なので、
必要な時に購入しましょう(日本語が変なのは承知済w)。

以上でアイテムの紹介は終わりです。新たに増え次第、追加紹介したいと思います。

作業に使った工具は、作業が終わったら綺麗に拭いてあげましょう。
そうすることで、次回作業をやるときに清清しい気持ちで挑めますからね。

集中する作業も多いですし、なにより自分の大事な道具ですから丁寧に扱ってやるのが一番です。

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